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弁護士コラム Column

未成年者が相続人となった場合の特別代理人

2022年01月14日
刈谷事務所  弁護士 丸山 浩平

遺産分割協議をするにあたり,相続人のうち未成年者がいると「特別代理人」という制度を利用しなければならないケースがあります。 どのような場合に「特別代理人」を選任しなければならないかについて,整理したいと思います。

​​ 1 親権者も相続人となっている場合
​ 例えば,夫が死亡して,相続人が妻とその子供(未成年者)であるケースです。
​ この場合には,妻は子供のために「特別代理人」の選任を家庭裁判所に請求しなければなりません。
​ なぜなら,妻の取り分が多くなれば子供の取り分が少なくなるため,親権者である妻と子供とは利害が対立する関係です(「利益相反」といいます)。民法826条1項は,親権者が子供の利益を害する結果にならないようにするため「特別代理人」の選任を必要と定めています。

​​ 2 親権者が相続人となっていない場合
​ 例えば,元夫が死亡して,その子供が相続人となるケースです(元妻は相続人にはなりません)。
​(1) 親権者を共通する未成年者が1人の場合
​ 例えば,元妻が親権をもつ子供が1人であり,他の相続人が現妻だけのようなケースです。この場合には,「特別代理人」を選任する必要はありません。
​ 元妻は,相続人ではないため,子供に代わって遺産分割協議をしても子供と利害が対立しないためです。
(2)​​親権者が共通する未成年者が複数の場合
​ 例えば,元妻が親権をもつ子供が2人いるケースです。この場合には,「特別代理人」を選任する必要があります。
​ なぜなら,上の子供の取り分が多くなれば下の子供の取り分が少なくなるため,子供同士で利害が対立してしまうためです。
​民法826条2項は,どちらか一方の子供の利益が害されないよう,親権者が代理できる子供を1人だけに制限しています。そのため,親権者として代理する子供(例えば,上の子供)以外の子供(下の子供)について「特別代理人」を選任しなければなりません。

​​ ご自身が「特別代理人」を選任する必要のあるケースか,「特別代理人」の選任の方法が分からない場合には,一度弁護士にご相談してみてください。

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